東山区五条橋東六丁目
五条坂の中ほどの分岐点から清水寺の鮮やかな朱塗りの三重塔を正面に見ながら、お寺へ通じるこの坂は「茶わん坂」と呼ばれ京焼・清水焼発祥の地と言われ、昔から多種多才さまざまな陶芸家が住む閑静な街です。私ども東五六〈とうごろう〉はこの地名に因んで命名。
私どもはこのような恵まれた環境の中で、日本人がもつナイーブさ、折り目正しさ、自己抑制された表現、そういった深い味わいを残しながら、新しいライフスタイルに適うもの“和を楽しむお洒落心”をキーワードとし、洗練された優品をセレクトし、やきものの良さを世界中の方々に発信してゆきたいと思っています。
人と人との出会い、人と物とのふれあいに、心の平和を希求する時代です。私どもでは日本の誇るべき文化であり、平和の象徴であるやきものの企画と販売を通じて、心の豊かさ、美しさへの魅力を『伝統とモダンとの調和』の中でご提案してゆきます。
おもてなしの精神が込められた京焼・清水焼。
進化し続ける京焼・清水焼
長年都として日本文化をリードしてきた京都。かつて京都には、全国各地から腕に覚えのある陶工が集まり、彼らは都人や寺社からの多様なリクエストに応じた陶磁器を作製し、その技を競い合い研鑽を積んだと言われています。
京焼・清水焼が日本中のどの産地のやきものとも明確に違うのは、産地固有の土や製法を特徴としない点です。
それはつまり、京焼・清水焼は決められた材料や型、製法に縛られることなく、それぞれの作り手が様々な想いを込めて作製したメッセージ性の非常に高いものと言えるでしょう。
室町時代の茶の湯の流行を背景に広まり、400年以上にわたって進化し続けてきたと言われる京焼・清水焼は、日本人の感性や美意識を極限まで研ぎ澄ませた日本文化の結晶です。
この長い歴史を持つ京焼・清水焼が決して古びることなく、現代生活にもマッチするのは、今も時代のニーズに応えながら進化を続けているからこそです。
陶磁器はぞんざいに扱えばすぐに壊れてしまう繊細なものですが、大切にさえすれば何百年も使うことができます。
美しい作品を壊すことなく後世に伝えるためには、身近な人間関係はもちろん、世の中が平和でなければいけません。
私どもは京焼・清水焼を通じて、人や物を大切する気持ち、思いやりおもてなしの精神を伝えることができればうれしいと思っております。
すべての作家が様々なメッセージを込め作り上げたひとつひとつの作品。
いつもの空間に新たな息吹を吹き込む、伝統と現代的で革新性ある作品の融合をお楽しみ下さい。